中国のことしの予算案で国防費は去年と比べて10%前後増えることが明らかになり、引き続き高い伸び率となることが分かりました。
これは全人代=全国人民代表大会が5日から始まるのを前に、傅瑩報道官が4日、記者会見して明らかにしました。
この中で、記者から中国政府のことしの予算案に計上される国防費について「去年の国防費を上回るのか」と質問されたのに対し、傅報道官は、具体的な金額は5日、明らかにするとしたうえで「増加幅は10%前後となる」と述べました。
そのうえで傅報道官は、国防費の大幅な増加について「防御的な政策のためだ」としています。
中国の国防予算は1989年以降、2010年を除いて、毎年2桁の伸び率で増え続けています。
しかし急速な軍備増強の一方で、国防費の内訳を公表しないほか、研究開発や宇宙開発にかかる費用などが公表される国防費とは別枠になっているとみられるなど透明性は不十分で、国際社会の懸念を引き起こしています。