米 エボラ出血熱 軍撤収も対策徹底(2月12日 6時33分)
エボラ出血熱を巡って、アメリカのオバマ大統領は、西アフリカに派遣しているアメリカ軍の大部分を撤収させる方針を示す一方、依然として警戒が必要だとして、終息に向けて引き続き対策を徹底する考えを強調しました。
アメリカのオバマ大統領は11日、エボラ出血熱の対応に当たった医療従事者らを前に演説しました。
この中で、オバマ大統領は、西アフリカで新たに感染する人の数がピーク時と比べて大幅に減ったことに触れ、「転換点を迎えている」と評価しました。
そして、西アフリカで治療施設の整備などを行うため派遣されているアメリカ軍兵士およそ1300人の大部分を、ことし4月末までに撤収させると正式に発表しました。
一方で、「任務は完了していない。われわれの焦点は終息させることだ。エボラ出血熱の感染例が1つでもあるかぎり、まだ危険だ」と述べ、依然として警戒が必要だと指摘しました。
そして、現地の政府による感染防止策などを支援するため、アメリカ軍の兵士およそ100人を西アフリカに残す方針を示しました。
さらに、議会で認められた54億ドルの予算を充てて、引き続きワクチンの開発や空港での検疫など対策を徹底し、エボラ出血熱の終息を目指す考えを強調しました。