「MRJ」5月29日にも初飛行(2月19日 6時01分)
およそ半世紀ぶりの国産旅客機として開発が進められ、去年、機体が完成した小型ジェット機「MRJ」は、早ければことし5月29日に愛知県沖でシステムなどを調べるためのおよそ1時間にわたる初飛行を行うことになりました。
MRJは、「YS-11」以来の国産旅客機として三菱重工業の子会社で愛知県に本社のある三菱航空機が開発している小型ジェット機で、去年、機体が完成しました。
関係者によりますと、地上で強度などを調べる試験が順調に進んでいることから、三菱航空機は初めての飛行試験の計画を固めたもので、ことし5月29日の実施を目指すとしています。
具体的には、県営名古屋空港を飛び立って愛知県の上空を伊勢湾に抜け、太平洋上を飛行した後、県営名古屋空港に戻る計画で、およそ1時間の初飛行を予定しているということです。
そして、飛行機のさまざまなシステムを一つ一つ厳しく調べ、設計されたとおりに機能するか確認する作業を進めるとしています。
ただ、当日の天候などによっては、日本海に向かうルートに変更したり、初飛行を延期したりする可能性もあるということです。
初飛行に成功すれば、各国の航空当局から安全性能や環境性能に適合していることを示す機体の型式証明の取得に向けて一歩前進することになります。
一方で、不備が見つかれば、すでに3回延期されている航空会社への納入時期がさらに遅れる可能性もあり、およそ半世紀ぶりとなる国産旅客機の開発にとって今回の初飛行は大きな節目となります。